地球深部探査船「ちきゅう」って?

「ちきゅう」という船を知ってますか?船旅をする客船や魚を捕る漁船、世の中にはいろんな船がありますが「ちきゅう」は海から地球を掘削するための船で科学掘削船と呼ばれています。なんのために掘削するのかというと、海底の下でどんな石にどんな力がかかったのか、地面の層を掘削して(コアといいます)地震のことや地球の中にいる微生物を調査しているのです。
驚きなのはその掘削能力!なんと2000mくらいの深海から7000m以上のパイプを伸ばすんです。簡単に言うと、エベレストよりも高い距離を海から地面にパイプを伸ばすことができるんです。海底に穴をあけそのコアを持って来て、そのまま船の中で調査できるように研究室も備えられているんです!能力もスゴさもカッコいい船なんです。
※もっと「ちきゅう」について知りたい方はJAMSTECの【ちきゅうキッズ】がおすすめです!

その「ちきゅう」を支えているのは、機械や電機や掘削のスペシャリストの皆さん!掘削はドリラーと呼ばれるプロの技術者が行います。掘削を指揮する現場監督だっています。船1つが大きな現場で、調理師さん、看護師さん、ランドリーで洗濯してくれる方など生活に必要な皆さんも「ちきゅう」には欠かせない重要な任務です。
先日、高専生や大学生が「ちきゅうで働くエンジニアの仕事を知る」インターンシップがありました。ちきゅう内に宿泊しながら実際に働いているエンジニアの皆さんと話ができるとても貴重な3日間、すごい企画だなと心から感じました。掘削現場のドリラーズハウスを見学ができたり、地球内部に降ろしていくライザーパイプを見学できたりとなかなかできない体験に、きっと参加した皆さんはわくわくしていたんじゃないかなと思います!(かなり羨ましい😊)

日本は海に囲まれた国で地震も多いです。日本に生きている以上、生活から切り離せない場所の研究を行っている海の上の実験室「ちきゅう」とそこでお仕事している皆さんがいること。どこかで出会うことがあったら、ぜひ興味を持ってみてほしいなと思います!
※写真は「ちきゅう」MQJ 日本マントル・クエスト株式会社 Xより