報告【手作り電波望遠鏡ワークショップ】

イギリスのSKAOに所属のシステムサイエンティストの浅山信一郎さんをお迎えして「手作り電波望遠鏡ワークショップ」を開催しました。浅山さんの他にも天文学者が続々とかほく市に集結し、一大イベントさながらの豪華な顔ぶれでワークショップが始まりました。
・電波天文学者:上越教育大学 濤﨑教授
・電波天文学者:東京大学 河野教授
・X線天文学者:金沢大学 有元准教授

SKAO 浅山信一郎さん
東京大学 河野孝太郎さん
上越教育大学 濤﨑智佳さん

他にも、高校生、大学生、会社員などなど、一般の方も参加してくれました。
最初は自己紹介から始まりました。一気にアットホームな雰囲気につつまれながら、午前中は浅山さんが持ってきた望遠鏡で西の空に沈みかかった銀河を観測しました。10分くらいで、あっという間に観測できてびっくりでしたが、きれいに輝線をとることができました。

その後、みんなでお昼ごはんをコンビニに買いに行って、SKAOのお話を聞きながら楽しく昼食を食べました!

午後からは、みんなでわいわいと電波望遠鏡作り。教本は、豊田高専の谷敷さん(ただいまスイス留学中で、浅山さんに会いに行き、製作&観測を習得したツワモノくん!)のわかりやすい資料を使っています。
製作時間は1時間くらいで、はんだ付けやホーンの作成が終了しました。ホーンは、お風呂の保温用マットを切って作ったり、段ボールにアルミホイルを張り付けたりしました。
小学生でもホーンの工作はできるので、いつか子ども達と電波で宇宙を観測できたらいいな!って思いました。来年できるように考えようかな!

15時少し前くらいから、東の空から出てきた天の川銀河を電波望遠鏡で観測し、素人の私でも、ちゃんと輝線も観測できましたよ。
初めて電波観測を行ったのですが、曇っていても昼間でも、電波望遠鏡では宇宙を観測できちゃうんですね!宇宙の観測は夜空のイメージだったので、単純ですが、それがすごいなぁと思いました。
また、東の空には他に電波を出しているものがあるようで、天の川銀河の他にも電波線が出ていました。これの正体は突き止められなかったのですが、皆とても気になっていたようです。

浅山さんは「電波観測の心臓部であるSDR無線受信機などがアマゾンで手軽に買えるようになったことと、通信技術が進化したおかげで、だれもが電波天文学をお手軽に楽しめるようになりました。ぜひ観測に挑戦してほしいし、小中高生にも電波天文学の入り口にしてほしい」と言っていました。


また今日の様子が地元新聞に掲載されましたよ!
観測方法を教えてもらったので、また石川県で電波望遠鏡を使ったワークショップをやってみたいです!